【2025年11月速報】東京都などで16年ぶりに11月の「インフルエンザ警報」が発令されました。現在の感染者数は前週比1.7倍と急増中。この記事では、最新の流行マップ、主流であるA型(H3N2)の症状、そしてシニア世代が年末年始を安全に過ごすための対策を解説します。
2025年の冬は、例年とは明らかに異なる「異例の早さ」でインフルエンザの波が押し寄せています。「まだ11月だから大丈夫」という油断は禁物です。
特に活動的なシニア世代の皆様にとって、これから迎える年末年始の旅行や帰省シーズンを無事に過ごすためには、正確な現状把握と早期の対策が鍵となります。
| 東京都を含む首都圏などで警報レベルを超過。赤いエリアが急増している地域を示しています。 |
1. 【現状】警報レベルに突入した2025年11月の流行データ
2025年11月23日時点のデータによると、日本国内のインフルエンザ感染者数は爆発的な増加傾向にあります。厚生労働省の報告によれば、11月中旬(第46週)の定点医療機関あたりの報告数は全国的に急増し、約14万5,526人に達しました。これは前週の約8万4千人から1.7倍という驚異的なペースです。
首都圏・東北で「警報」発令
特筆すべきは、東京都が11月13日に16年ぶりとなる「流行警報」を発令したことです。通常は1月~2月にピークを迎えるインフルエンザですが、今年は季節が1〜2ヶ月前倒しになっています。
- 警報発令地域(定点あたり30人超): 東京都、神奈川県、埼玉県、宮城県、福島県など
- 流行レベル: 全国の定点あたり報告数が20を超え、本格的な流行期に入りました。
💡 知っておきたいポイント:警報とは?
「注意報」は流行の発生前や流行初期に注意を促すもの(定点あたり10人)ですが、「警報」は大きな流行が発生しており、今後も継続する可能性がある場合(定点あたり30人)に発令されます。現在は、最大限の警戒が必要なレベルです。
| 38度以上の急な発熱はインフルエンザのサイン。シニアは早めの検温と対応が重要です。 |
2. 主流ウイルス「A型(H3N2)」の特徴と症状
現在流行の中心となっているのは、A型インフルエンザ(H3N2、通称香港型)です。一部でA型(H1N1)も混在していますが、B型の報告はまだ少数です。
今年の特徴的な症状
香港型(H3N2)は、感染力が強く、症状がはっきりと出る傾向があります。高齢者の場合、重症化リスクが高いため、以下の症状が出たら早めの受診が必要です。
- 急激な高熱: 38度以上の発熱が突然現れる。
- 強い全身症状: 関節痛、筋肉痛、頭痛、全身の倦怠感。
- 消化器症状: 今シーズンは嘔吐などの消化器症状を訴えるケースも報告されています。
また、新型コロナウイルス(XEC株など)との同時流行も懸念されており、自己判断は危険です。「ただの風邪」と決めつけず、かかりつけ医に相談しましょう。
"2025/26シーズンのワクチンは、現在流行中のA型(H3N2)と遺伝的な一致度が高く、重症化予防効果が期待されています。"
3. 年末年始に向けた対策と行動計画
学級閉鎖が急増しており、孫世代からの家庭内感染リスクが高まっています。楽しい年末年始を迎えるために、以下の対策を徹底しましょう。
- ワクチンの即時接種: 流行が早まっていますが、今からでも遅くありません。効果が出るまで約2週間かかるため、帰省シーズンの前に済ませましょう。
- 「持ち込まない」ルールの徹底: 帰省する家族には、直前の体調管理をお願いし、玄関での手指消毒とうがいを徹底してもらいます。
- 備蓄の確認: 後生労働省は治療薬の放出準備を進めていますが、市販の解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン系推奨)や経口補水液、食料の備蓄をしておくと安心です。
| 「持ち込ませない」が鉄則。玄関での消毒習慣が、楽しい家族の時間を守ります。 |
結論:正しく恐れて、賢く対策を
2025年冬のインフルエンザは「早さと規模」が脅威ですが、敵を知り対策を講じれば、過度に恐れる必要はありません。ワクチン接種、基本的な手洗い・マスク、そして十分な休養と栄養摂取といった基本動作が、あなたとあなたの大切な家族を守ります。流行状況は地域差があるため、地元の自治体情報もこまめにチェックしてください。
よくある質問 (FAQ)
Q. 今からワクチンを打っても間に合いますか?
はい、推奨されます。ワクチンは接種後約2週間で効果が現れ、約5ヶ月間持続します。今接種すれば、12月後半からの年末年始のピークや、春先のB型流行期に十分間に合い、重症化を防ぐ効果が期待できます。
Q. 新型コロナとインフルエンザの症状の見分け方はありますか?
症状だけで完全に見分けることは困難ですが、インフルエンザは「急激な高熱(38度以上)」と「強い全身症状(関節痛)」が特徴的です。一方、コロナは喉の痛みから始まることが多く、味覚障害が出ることもあります。確定診断には医療機関での検査キットが必要です。
Q. 家族が感染しました。家庭内での隔離期間はどのくらいですか?
一般的に発症した後5日間を経過し、かつ解熱した後2日間(幼児は3日間)を経過するまでは外出を控えることが推奨されています。家庭内でもこの期間は別室で過ごし、トイレや浴室の共有時は換気と消毒を徹底してください。